聞き上手院長のたまには言わせてブログ

2013年6月29日 土曜日

決め手は抜群の「抗酸化力」!食物アレルギーにも著効を示すラドン療法

(続き)・・いよいよ本格的なサクランボのシーズンを迎えています。スーパーなどでも国産のサクランボがたくさん並んでいます。輸入物のサクランボと違い、国産のサクランボは自然な甘みと新鮮さが良いですね。値段は輸入物に比べかなり高いものの、やはりこの季節には山形や福島、山梨などのサクランボを食べてみたいと思うものです。
それにしても山形産などの「佐藤錦」は一級品ともなると、びっくりするくらい高いですね。デパートなどでは一箱数千円から2万円もするものが並んでいます。普段はなかなか手が出せないものの、艶々した佐藤錦の輝きを見ていると、シーズン中に1回くらいは一級品の佐藤錦を食べてみたいと思うものです。

私が20年以上を過ごした山形県では、今がまさにサクランボの収穫シーズンです。梅雨時にも関わらず、観光バスや新幹線などで全国から「サクランボ狩り」の観光客が訪問します。ところが集まってくるのは観光客だけではありません。何と「サクランボ泥棒」も各地から山形へやって来るのです。
収穫の始まりと同時に「佐藤錦が盗難・・○○万円相当の被害」などというニュースが伝えられ、「今年もまたサクランボ泥棒が出た・・」などと憤りを覚えるものです。サクランボのもぎ方はプロ級で、未明から早朝のうちに犯行に及ぶことから、かなり慣れた筋による仕業と考えられています。

山形県に於けるサクランボの主産地は県央部の東根市と寒河江市で、この2市の生産量が他を引き離しています。私は約10年前に寒河江市の病院に勤めていましたが、サクランボ収穫も大詰めの7月中旬に、私の外来を受診した60代の男性が急に血を吐き、赤黒い多量の吐物が私のすぐ近くまで飛んできました。
緊急内視鏡の結果、十二指腸潰瘍と診断され、1週間ばかり入院しましたが、帰り際にこの男性は「体も心もボロボロになった・・」とため息をつきました。この方はサクランボ農家で、収穫と箱詰め、伝票作成、そして泥棒監視と、1か月以上にわたって3時間睡眠の毎日だったそうです。それほどに過酷な労働とストレスだったのでしょう。


さて前回までのコラムで、遅発型フードアレルギー及びその原因となるリーキーガット症候群(LGS)を予防する上で、発酵食品や乳酸菌製剤がたいへん有効である、と説明しました。これらを日常的に摂取することで腸内細菌が活性化され、また腸管粘膜が強くなり、LGSやアレルギーを抑制することに力を発揮するのです。
これらは腸管内に有効成分を供給し、腸内環境を改善するアプローチです。腸管内は口と肛門を通して外界とつながっている、いわば「内なる外」です。すなわち腸管内は、厳密には「体外」ということができます。それに対して、「体内」からのアプローチで腸内環境を改善する方法にもたいへん有効なものがあります。

お風呂にゆったりと浸かる、温泉で湯治をする、などによってアレルギーが改善することはよく知られています。また下痢や腹痛、便秘など胃腸のトラブルに対してお風呂などで体を温めると、胃腸の調子が改善することも我々は経験的に知っています。なぜお風呂や温泉は、アレルギーや胃腸の不調に効果的なのでしょうか。
逆に腹部が冷える、体温が低いなどの条件では、アレルギーや胃腸の具合が悪化することも明らかな傾向です。腸管周辺の温度が低いと、腸管周囲の血管を流れる血液の温度が下がり、免疫力や代謝、抗酸化力などが低下します。お風呂などで腸管周囲の血液が温まると、免疫力などが向上してアレルギーを抑え、腸管粘膜の状態も良くなります。
食物アレルギーに限らず、胃腸の病気や不調がある時に、お風呂などで腹部を中心に温めると、病状や体調が改善することは経験的にも理論的にも正しいことが分かっています。例えば胃潰瘍や十二指腸潰瘍、大腸ガン、潰瘍性大腸炎などの消化管疾患に於いては、腹部の「温熱療法」が有力な代替療法として市民権を得ています。

秋田県の「玉川温泉」には、全国からガン患者をはじめリウマチや潰瘍性大腸炎、パーキンソン病、アトピーなど難病の方々が多数集まってきますが、その効能の源は温泉の温熱効果もさることながら、岩盤から発生している「ラドン」によるところが大です。ラドンはラジウムが壊変して生じるガス状の放射性物質です。
実はこのラドンは、アレルギーの抑制や腸内環境の改善に関しても非常に大きな力を発揮しています。実際に玉川温泉や、やはりラドン療法で有名な鳥取県の三朝温泉などでは、重症のアレルギー疾患や消化管の難病、すなわち食物アレルギーやアトピー、喘息、潰瘍性大腸炎、クローン病、過敏性腸症候群、大腸ガンなどに対する治療を行なっており、優れた成績を挙げています。

それではなぜラドン療法は、アレルギーの抑制や腸内環境の改善に威力を発揮するのでしょうか。ラドンを含む放射性核種は、それが適正な線量である限り様々な活性化を生体にもたらしますが、その代表的なものは「抗酸化作用」です。体は加齢やストレス、有害物質などのために活性酸素による酸化が進み、各種疾患や老化、体調不良の原因となりますが、ラドンなどはその酸化を強力に抑制するのです。
実際にラドンを浴びることにより、活性酸素を失活させる主要な酵素の一つであるSOD(Superoxide dismutase)の活性が瞬時にして1.5倍まで上昇することが証明されています。世界中の製薬会社がしのぎを削ってSOD活性を向上させる薬品を研究していますが、せいぜい2~3%ほど活性を上昇させるのが関の山であるとされていますので、いかにラドンの抗酸化力が強力であるかが分かるというものです。

このようなラドンの強い抗酸化力の影響で、腸管粘膜が酸化から守られ、腸内環境が良好なまま保たれます。腸の絨毛はしなやかさときめ細やかさを保ち、食物アレルギーの原因となる大きな分子の栄養素が体内に入り込むのを防ぎます。それによってLGSの発生を防止し、それに端を発する食物アレルギーから身を守るのです。
さらにラドンは免疫系を有効に調節することによって、アレルギーが発症しにくい体内環境をもたらします。免疫系にはTh1系とTh2系という二つのシステムがあり、このうちTh1を活性化する一方でTh2を抑制することを通して、アレルギーが発生することを根源的に抑制しています。まさにラドンは「腸の守り神」ともいうことができ、アレルギーと無縁の生活も夢ではないのです・・(続く)
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投稿者 蒲田よしのクリニック 院長 | 記事URL

2013年6月21日 金曜日

菌の「共食い」でアレルギー退治!?腸管免疫を活性化する乳酸菌製剤

(続き)・・今週になり、東京などは梅雨らしい天候となっています。一日を通して殆んど日が差さず、シトシトと雨が降ったり止んだりしています。湿度がたいへん高く、ジメジメして辛いですね。今まさに東京都議会選挙の真っ最中ですが、宣伝カーから鳴り響く大音声が、いつもにも増して大きく聞こえるのは気のせいでしょうか。

2年前から産業医契約をしている都内の通販会社を先日、3か月ぶりに訪問しました。通常は休診日である水曜日の午後に月1回の頻度で訪問していましたが、ここ2か月ほどは時間が取れず、訪問をお休みしていました。
業務の一つに定例の「安全衛生委員会」への出席があります。社員の健康面や安全衛生に関する課題について議論する会議ですが、その季節ごとのテーマについて毎回話し合います。例えば暮れの11月頃には、冬季に流行がみられるインフルエンザに対する対策がテーマに上ります。
今回の議題の一つは「熱中症・夏バテ対策」でした。今年も昨年も、社内では特に熱中症やひどい夏バテにかかった社員はいないということですが、これらが複数発生すると職場のパフォーマンスが低下するのはもちろん、社内的にはモチベーションの低下、社外的には企業イメージの低下につながりかねないので、対策を疎かにはできません。

熱中症や夏バテは通常、暑い盛りの7月や8月に多発しますが、最近の傾向としては6月や9月など真夏とはいえない月にも発生するようになってきました。熱中症などで救急搬送される件数も増加傾向で、今年も既に5月末から目立つようになりました。
5月末~6月初頭の1週間に全国で230人もの熱中症による救急搬送があったということで、これは記録的な数字です。地球的な温暖化やヒートアイランド現象による夏場の気温上昇とともに、現代人が暑さに弱くなってしまったことが関係していると考えられます。

熱中症や夏バテの対策として、日中は涼しい日陰で過ごすこと、水分を充分に摂ること、睡眠不足や栄養の偏りを避けること、などが推奨されています。暑い盛りには確かにその通りなのですが、まださほど暑くない今のような時期には、もう一つ取り組んでおきたいことがあります。
それは「暑さに体を慣らす」ことです。今のうちに暑さに体を慣らし、本格的な暑さについて行けるように体を強化しておくのです。具体的には運動やお風呂、食事の工夫などで「汗」をスムーズにかけるようにすることが大切です。


さて前回のコラムで、遅発型フードアレルギーやその原因となるリーキーガット症候群(LGS)の予防のためには「発酵食品」が有効で、日本食にはその伝統があるものの、現代の食卓ではいささか蔑ろにされている、とお話しました。日本の誇る発酵食品である味噌や納豆、漬物などを、我々はもっと見直す必要がありそうです。
しかしながら現実には、発酵食品そのものにも問題が潜んでいます。例えば味噌や納豆などの原料である大豆そのものに対するアレルギーがある場合、我々はどうすれば良いのでしょうか。さらに発酵食品の一つであるヨーグルトの場合には、原料である牛乳に対して日本人は高率にアレルギーを抱えています。

すなわちアレルギーを予防する目的で摂取した発酵食品が、むしろアレルギーを助長してしまう可能性もあるのです。それでは発酵食品のメリットを享受しつつ、デメリットを回避する方法はないものでしょうか。
一つの方法は、発酵食品の原料となる食材に対して、アレルギーがないかどうか確認しておくことが挙げられます。これは血液検査で約2週間後に結果が判明しますが、3万円前後の費用がかかります。

もう一つの方法は、発酵食品のもう一方の主役である「細菌」のみを摂取することです。具体的には乳酸菌など発酵の原動力となる善玉菌を、純度を高めて摂取するのです。実際に多くのメーカーから「乳酸菌製剤」などの形で商品化されており、医療現場などで活用されています。
例えばヤクルト出身の研究者を数多く抱える日本のメーカーでは、EF2001という非常に品質の良い乳酸菌製剤を作成し、多くの疾患に臨床応用しています。1回分で約1兆個もの乳酸菌を摂取できるというから驚きです。

実際に韓国の大学病院などでは、乳酸菌製剤の投与によってガンやリウマチ、膠原病などの難病が改善したというデータが多数出されているほか、各種アレルギー疾患が軽快したという臨床治験も少なからず報告されています。
製剤の中の乳酸菌は、実は「死に菌」です。生きている乳酸菌でないと効果がないという意見もありますが、必ずしもそうではありません。乳酸菌の数さえ十二分にあれば、その「菌体」が自前の腸内細菌のエサとなり、腸管免疫が活性化し、様々な病気の改善に寄与しているのです。

以上を総合すると、食材に対するアレルギーに注意しながら発酵食品を日常的に摂取し、それを補う形で良質な乳酸菌製剤をサプリメントの形で取り入れる、という取り組みが有効と考えられます。

ところでアプローチはガラッと変わりますが、食物アレルギーやLGSにたいへん有効な方法の一つに「ラドン浴」があります・・(続く)
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投稿者 蒲田よしのクリニック 院長 | 記事URL

2013年6月18日 火曜日

日本の誇る味噌&納豆!アレルギー攻略の真打「発酵食品」の威力

(続き)・・今回は初めに講演会のご案内があります。7月21日(日)に、東京は神楽坂の東京理科大学に於いて「放射線ホルミシス講演会」が開催される予定です。
(開催要項URL:http://thar.jp/contents/announce.html )

第6回 放射線ホルミシス講演会
日程:7月21日(日) 10時30分開始
場所:東京理科大学 神楽坂キャンパス講堂
東京都新宿区神楽坂1-3

終了時刻は16時頃を予定していますが、正式なスケジュールが発表になりましたら、改めてご案内いたします。

放射線ホルミシス講演会は「一般社団法人ホルミシス臨床研究会http://www.thar.jp/」 が毎年1回のペースで開催しているイベントで、回を重ねる毎に参加者の数が増えてきており、非常に活発な議論が繰り広げられています。
この会には医師をはじめ歯科医師、獣医師、看護師、薬剤師、ホルミシス研究者などが参加していますが、近年はそれに加えてホルミシスやラドンに関心の高い一般の方や報道関係者、教育関係者など、幅広い分野からの参加もみられるようになってきました。

講演会の後半には質疑応答タイムが設定されていますが、非常に多くの質問が上がるために予定時間をはるかに超え、残りは懇親会の場で続けられるほどの盛況ぶりです。
一昨年は福島第一原発の事故後に開催されたために客足が伸びるか懸念されましたが、結果的にはむしろ前年以上の参加者数となり、ほっと胸をなでおろしたものです。

講演会では私自身も症例発表などのスピーチを頼まれています。詳細なスケジュールが分かりましたら、当ホームページで改めてご案内いたします。


さて前回のコラムでは、遅発型フードアレルギーやその基となるリーキーガット症候群(LGS)を予防するような食材、すなわち新鮮な野菜や果物、全粒穀物、オメガ3油脂などに関して説明しました。
それに加えてアレルギーやLGSを予防する上で、一つの切り札となるような食品群が存在します。それは「発酵食品」です。発酵食品は古くから世界中で研究され、人々の食生活に取り入れられてきましたが、日本にはとりわけ発酵食品を積極活用してきた歴史があり、日本人の長寿を支えてきた原動力の一つということができます。

発酵食品には様々なものがありますが、日本を代表する発酵食品としては「味噌」があります。縄文、弥生時代から魚や大豆を発酵させた「醤(ひしお)」というものがありましたが、奈良時代頃には歴史書に登場し、塩や麹(こうじ)を用いて大豆などを発酵させたものを味噌と呼ぶようになりました。
味噌は当初はたいへんな貴重品でしたが、時代とともに庶民の手にも入るようになり、様々な活用方法が考え出されました。その中でもとりわけ日本人の口に合ったのが「味噌汁」です。味噌汁は温めた出し汁に味噌を溶き、季節の野菜などを加えて軽く煮込んだスープですが、これが日本人の貴重なタンパク源となってきました。

時代が下ると同じ大豆を用いた「醤油」が誕生し、日本料理に欠かせない調味料となりました。一方で、大豆をワラで包んで発酵させると「納豆」が出来上がります。これは大豆が納豆菌の作用で発酵したもので、主に東日本に於いて食卓に欠かせない食品となっています。
季節の野菜を塩漬けまたは糠漬けにすると「漬物」が出来ます。冷蔵庫のない時代、漬物は野菜類の保存食としての役割を果たしていましたが、同時に発酵食品として日本人の健康に貢献してきました。お隣の韓国の食品ですが、「キムチ」も野菜をトウガラシなどの香辛料とともに発酵させた、ヘルシーな保存食です。
そのようにスープの材料や調味料、保存食などとしての側面もある発酵食品ですが、多くの研究で発酵食品がLGSの発生を抑え、アレルギーの治療や予防に役立つことが証明されています。実際に発酵食品を積極的に食べることにより、花粉症やアトピー、喘息などのアレルギー疾患、そして食物アレルギーの症状が改善した、という事例は少なくありません。

それではどのような理由で、発酵食品がLGSおよびアレルギーに対して効果があるのでしょうか。それは一つには、発酵食品が「腸内環境」を良好なものにするということに基づいています。
発酵食品は乳酸菌や納豆菌などで素地となる食材を発酵させますが、その菌そのものや発酵した食材の有効成分によって、腸内のいわゆる「善玉菌」が増殖、活性化され、アレルギーが起きにくい腸内環境に変化するのです。
発酵食品は日本に限らず、昔の人たちが日常の食卓に自然な形で取り入れていましたが、我々現代人は食事の「近代化」の影響もあり、発酵食品の摂取量が明らかに減ってしまっています。
アレルギーやLGSを予防するという理由に限らず、我々は今こそ発酵食品の存在意義を見直し、もっと積極的に食事に取り入れていきたいものです。

遅発型フードアレルギーを克服する医療的な取り組みには各種ありますが、有力なものとして「乳酸菌」と「ラドン浴」が挙げられます・・(続く)
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投稿者 蒲田よしのクリニック 院長 | 記事URL

2013年6月11日 火曜日

「オメガ3」でアレルギーを倒せ!リーキーガット症候群を防ぐ食品とは?

(続き)・・NHKの大河ドラマ「八重の桜」が間もなく前半のヤマ場を迎えます。皆さんはご覧になっているでしょうか。私は元々あまりテレビを見ない人間ですし、放映している日曜日の夜8時頃には自宅に不在の事も多いので、テレビでは見ておりません。ただ「NHKオンデマンド」の会員になり、時間のある時にパソコンで再生し、今では欠かさず見るようになりました。
大河ドラマを閲覧するのは何年ぶりかですが、本当に引き込まれてしまいます。今年のドラマは特に私の出身地である東北を主な舞台としたものですので、なおさら関心をひきます。八重を始めとした会津の方々には何とか頑張ってほしいし、幸せになってほしいと願っています。

ただ物語そのものは、たいへんシビアな展開となってきました。薩長を中心とする明治新政府に対して徳川幕府はあっさりと江戸城を引き渡し、その矛先は一手に会津へと向かうことになってしまいました。歴史の結果を知る我々は、会津藩とそのメンバーがその後どのような運命を辿るかを、痛いほどよく分かっています。
これまでの展開を見ていて改めて感じますが、会津藩とその藩主、松平容保は孝明天皇や朝廷、それに将軍家や幕府に対しては本当に忠誠を尽くしました。時代を見る目も素晴らしいものがあったはずです。ただその表現や手続き、他藩とのやり取りが不細工だった、と言えるのではないでしょうか。

会津藩はこれで終焉を迎えますが、会津人の活躍はまさにこれからです。ドラマの後半が今から楽しみですが、八重を始めとした会津人は藩政時代とはまた違った形で花を咲かせます。とりわけ八重のお兄さんの山本覚馬は素晴らしいですね。薩摩藩に捕まって目が見えなくなっても、新しい時代を見据える視点は目を見張るものがあります。
私の友人に会津若松の整体師がおり、これまで何回となく会津を訪れました。その度に感じるのが会津人の際立った個性です。会津人というと保守的で頑固という基質が指摘されており、確かにそういう面はありますが、反面で意外な新し物好き、進取の気性にあふれたところもあります。古さと新しさ、頑固さと柔軟さを併せ持ったのが会津人ということができそうです。


さて前回のコラムで、遅発型フードアレルギーの主要な原因の一つである「リーキーガット症候群(LGS)」を引き起こしやすい食材や生活習慣について説明しました。我々が日常的に口にしている「現代的」な食べ物が腸管粘膜にストレスを与え、微小な「穴」を穿ち、アレルギーの遠因となっている可能性が高いのです。
それではLGSを回避しフードアレルギーを未然に防ぐ、あるいは軽症に留めるためには、具体的にどのような食事を摂り、どのような生活習慣を送れば良いのでしょうか。もし既にアレルギーを起こしていることが判明している食材があれば、その食材を一定期間にわたって摂取を避けることが、まず必要となる取り組みです。

例えば卵に対してアレルギーを起こしている場合には、卵そのものを食べないようにするだけでなく、卵黄や卵白を用いた料理や加工食品の類を一切、避けることが必要です。牛乳アレルギーの場合も、牛乳そのものに加えて、牛乳から作られた食材、例えばチーズやヨーグルトなどの乳製品、あるいは牛乳を用いた料理や加工食品すべてがその対象となります。
但しアレルギーの原因となっている食材を、生涯にわたり食べてはいけないという訳ではありません。3か月から6か月間しっかりと忌避することができれば、その食材へのアレルギーは軽減していき、やがて少量ずつならば食べられるようになります。
また軽度のアレルギーであれば、毎日のように食べることを避け、4日に1回程度の摂取とするだけで効果があります。これを「4日間ローテーション」と呼びます。

次にLGSの回避も踏まえ、腸内環境を良好なものとするための食生活について述べます。前述のようなLGSを招きやすい食材や物質、すなわち各種食品添加物、過度に精製された食品、トランス脂肪酸、各種薬剤などはできるだけ避けることが基本となりますが、反対に積極的に摂ってほしい食材がいくつも存在します。
第一に、新鮮な野菜や果物、キノコ類、海藻類、イモ類などはたくさん食べたいものです。これらはビタミンやミネラル、食物繊維のほか抗酸化成分が豊富に含まれており、腸管壁を丈夫にし、腸内細菌を活発にします。LGSを防ぐことと相まって、フードアレルギーを予防する基本的な食材群ということができます。
穀物では、精製された白米や精白小麦粉ではなく、玄米または胚芽米、全粒粉パンやライ麦パンなど未精製穀物を食べるようにします。めん類では蕎麦、特に十割蕎麦などの田舎蕎麦がお勧めです。砂糖は出来るだけ摂らないに越したことはありませんが、黒砂糖やハチミツなどを少量ならば摂っても構いません。

油は健康の敵と考えられがちですが、決してそんなことはありません。良質の油はむしろ積極的に摂りたいところです。日常的にはオレイン酸の豊富なオリーブ油を活用しましょう。オリーブ油の長所としては、酸化と加熱に強いことが挙げられます。炒め物など加熱する料理には、新鮮なオリーブ油を用いることがお勧めです。
それ以上にお勧めなのは「オメガ3」の油脂です。世に氾濫しているオメガ6の油脂を控え、逆にオメガ3を摂ることで、腸内環境が整いアレルギーの予防になります。オメガ3を含む油脂は数少なく、シソ油(エゴマ油)とアマニ油(フラックス油)、それに魚油のエイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)など非常に限られています。
ただシソ油とアマニ油は熱に弱いという欠点があります。70℃以上に加熱すると一気に酸化してしまうのです。従ってこれらの油はドレッシングなど「生」で用いることとし、加熱する場合は上記のオリーブ油を用いる、という使い分けが必要となります。またアレルギーさえなければ、魚は積極的に食べたいものです。

LGSとアレルギーを予防するための切り札となる食品群があります。それは「発酵食品」です・・(続く)
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投稿者 蒲田よしのクリニック 院長 | 記事URL

2013年6月 8日 土曜日

食品添加物、精製食品、薬物・・腸に「穴」を開ける意外な犯人とは!?

(続き)・・昨日7日この「ガン専門」ホームページに待望の「スマホ版」が誕生しました。このブログを読んで下さっている方の中にも、スマホ(スマートフォン)を使っている方が大勢いらっしゃるかと思います。皆さん、たいへんお待たせいたしました!
これまでは「パソコン版」のみがあり、これをスマホで閲覧すると、文字がとても小さくて読みにくい(というか、読めない!)状態でした。そのためスマホで訪れてきた方々には大変ご迷惑をおかけしてきましたが、これでようやくスマホの方にもご覧いただけるようになりました。

スマホ版は従来のパソコン版と内容的には殆んど同じです。ただスマホ版にはパソコン版の内容に加えて、高濃度ビタミンC以外の各種点滴療法(アルファリポ酸点滴など)について詳しく解説しているほか、重金属や食物アレルギーに関しても若干の記述をしました。パソコン版をご利用の方も、ぜひスマホ版を一度ご覧ください。
なおこのブログは今回で82回目の投稿になります。パソコン版ではその全てをご覧いただけますが、スマホ版に関しては、掲載されるのは今回の記事からになります。これはシステム上やむを得ないことだそうです。過去のブログをご覧いただく場合は、お手数をおかけしますが、ぜひパソコン画面からお願いいたします。


さて前回は、遅発型フードアレルギーを招く要因の一つとして「腸内環境」の悪化があり、さらにその原因としては腸内細菌叢の異常と並んで「リーキーガット症候群」(Leaky Gut Syndrome:LGS)が注目されている、と説明しました。
これは腸粘膜の構造に異常を来たし、そのために食物中の栄養素が大分子のまま体内に侵入し、結果として各種アレルギー症状や栄養バランスの異常など、様々な健康上の問題を引き起こす疾患です。
このLGSは腸内細菌叢の異常と相まって近年急増していますが、その主要な原因の一つとして、食生活上の問題点が指摘されています。現代の便利な食事情が逆に腸粘膜にとってストレスとなり、ひいては食物アレルギー急増の要因となっているのです。

それでは具体的に、どのような食習慣がLGS、およびそれに起因する遅発型フードアレルギーを引き起こす要因となるのでしょうか。
先ず挙げられるのが、各種の「食品添加物」です。現代の食品とりわけ加工食品は、たいへん保存性に優れ、室温で何週間、何カ月も保存が利く食品が無数にありますが、これは「保存料」や「防腐剤」がふんだんに使われていることが大いに関係しています。
また見栄えの良い食品にはたいてい「着色料」が用いられ、風味を整えるために「香料」が、歯ごたえをよくするために「増粘剤」がよく使われています。現代の食卓は保存性や見栄え、歯ごたえ、香りなどを重視するあまり、これらの添加物を多用していますが、このような人口の産物が腸管壁にダメージを与え、LGSの大きな原因となっているのです。

次に原因として考えられるのが「精製された食材」です。例えば精白小麦粉や白砂糖など、高度に生成された炭水化物、糖質の摂り過ぎは、血糖値の急上昇やビタミン、ミネラル、食物繊維の不足などを通して腸粘膜に大きな負担を与え、LGSを引き起こします。白米も過剰の場合には同じ理由により、原因となり得ます。
精製された「油」もまた問題となります。植物油の大半はオメガ6(リノール酸)のグループに含まれますが、精製されたオメガ6の過剰摂取は腸粘膜の構成要素である脂質層にダメージを与え、LGSの発症を促します。

最も良くない油は「トランス脂肪酸」です。これはマーガリンやショートニングなど、植物油に水素添加をして半固形状にした油ですが、少量でもアレルギーや動脈硬化、炎症などの原因となり、LGSも高率に発症させてしまいます。
反対に野菜や果物、海藻類、キノコ類、イモ類などの不足もLGSの発症に加担してしまいます。ビタミンやミネラル、食物繊維などの欠乏を招くからです。意外と思われるかも知れませんが、肉や魚など動物性食品を極端に避けるような食生活も、アミノ酸不足から腸粘膜を脆弱にしてLGSの遠因となります。

食生活からは外れますが、「薬物」もLGSの発症を容易にします。薬物は基本的に人体にとって「異物」ですので、腸粘膜に対して大なり小なりストレスとなりますが、とりわけ障害となりやすい薬品群がいくつか存在します。
筆頭に挙げられる薬品群は「抗生物質」です。抗生物質は有害な細菌から人体を守ってくれますが、過剰に投与すると腸内細菌叢を攪乱し、免疫力がかえって低下するなどの弊害を招きます。またそれだけでなく腸管壁にダメージを与え、LGSを引き起こすことにつながります。

それ以外にも、鎮痛解熱剤、ステロイドホルモン剤、胃潰瘍治療剤、ピル(経口避妊薬)、抗がん剤などの薬物が、それぞれ機序は異なるものの、長期に服用することで腸粘膜にストレスを与え、LGSを招いてしまうのです。
およそ薬物というものは、我々が病気になった時、あるいは病気を予防する目的で服用しますが、腸粘膜を含めた組織、臓器にとってストレスとなるため、基本的には人体にとって排除したい対象ですので、その使用は最小限にとどめたいものです。

それ以外に、腹部の冷えや精神的ストレス、過労や慢性疲労、睡眠不足、排気ガス、環境ホルモンなどもLGSの加速要因となりますが、それでは我々は一体、LGSおよびそれに伴う遅発型フードアレルギーを克服するために、どのように取り組めば良いのでしょうか・・(続く)
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投稿者 蒲田よしのクリニック 院長 | 記事URL

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