聞き上手院長のたまには言わせてブログ

2012年11月10日 土曜日

米国人は食生活を改善し、野菜の消費量が日米で逆転しました。

(続き)・・その社会的な取り組みでは象徴的なキャッチフレーズとして「1日5皿運動(Five A Day)」が謳われました。つまり1日に果物や野菜を5サーヴィング(5皿)以上食べよう、というものです。実際に朝は野菜と果物のフレッシュジュースを飲み、昼食と夕食は生野菜や豆類、イモ類などをたっぷりと食べるような食生活です。アメリカ人の5皿は日本人の感覚からすると7皿か8皿くらいに映るかもしれません。

その取り組みの成果もあり、米国人の野菜の消費量は伸びていき、10数年前に日本人の消費量を追い越しました。米国人の食べものというと、コカコーラやポテトチップス、ハンバーガー、大ぶりなビフテキなどと、健康的とはいえないイメージがありますが、ここにきて富裕層を中心とした米国人の食事はびっくりするほど健康的になりました。果物や野菜と並んで豆腐や納豆などの和食が彼らの間でもてはやされています。

米国人をそのように変革させた取り組みの基礎となる理論として、ナチュラルハイジーンが注目されています。これは米国を中心としたベジタリアンの一派が主張するライフスタイルで、果物や野菜、豆などプラントベースの食品を、可能な限り生のまま、自然なまま摂取するという考え方です。米国では実業家やアスリート選手、芸術家などトップクラスの方を中心に、この思想を生活に取り入れている人が多数おります。

20世紀の初頭に、がんなどに効能のある食事法が研究され、実際に医療に活用されてきました。それはドイツ系米国人のマックス・ゲルソン医師が開発したゲルソン療法です。彼は頭痛持ちでしたが、動物性の食品や油脂分を食べると頭痛が悪化し、逆に果物や野菜を食べると改善することにヒントを得て、結核患者に果物や野菜をたくさん食べさせてみました。この時代、結核は「不治の病」と恐れられていました。

患者の体力はみるみる回復し、食事を改善した患者500人の何と90%以上の結核が治ってしまいました。さらに結核とともにがんを同時に患っている人もいましたが、そのがんも同時に治ってしまったことをゲルソン氏は重視し、がん患者への食事療法に取り組みました。そのようにして20世紀前半に「ゲルソン療法」は生み出され、多くのがん患者を軽快や治癒に導き、福音をもたらしました。

この食事法の基本的なルールは、肉などの動物性食品、油、塩の類を厳密に控え、フレッシュな果物と野菜をたっぷり摂る、ということに尽きます。果物と野菜の搾りたてジュースを特に重宝し、リンゴやニンジンなどの新鮮なジュースを1回200ml程度、1日に何と13回も飲むよう推奨しています。それ以外にも多量の果物や野菜、イモ類、海藻類の摂取を求め、穀物は全粒粉パンなど未精製のものを摂るよう説いています・・(続く)

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投稿者 蒲田よしのクリニック 院長

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