聞き上手院長のたまには言わせてブログ

2013年2月18日 月曜日

タバコに対する「作られた幻想」とは!?禁煙を難しくする精神的依存性

(続き)・・先週のニュースで、東海道新幹線のホームにある「喫煙コーナー」が本年中に撤去され、代わりに喫煙ルームが設置されることになった、と報道されました。これでJR東海でも「分煙」が徹底されることになり、ようやく一歩前進です。JR東日本など他社では既に喫煙コーナーは廃止され、列車内も原則として全面禁煙となっていました。これに比べるとJR東海の禁煙に対する取り組みの遅れが目立っていましたが、不充分ながらこれによって不健康なイメージを多少は払拭することができそうです。

なぜ東海道新幹線だけがホーム上でタバコを吸うことができて、また喫煙可能な車両が未だに存在するのか不思議に感じていましたが、長距離に及ぶ東海道・山陽新幹線の車内ではスモーカーが長時間にわたる禁煙を強いられるために、「離脱症状」を幾分でも緩和する目的で喫煙に対する規制が緩和されていた、という説明がなされています。ただ東北新幹線の東京・青森間などのように、他社でもかなりの長距離路線は多数ありますが、必ずしも全てのスモーカーが禁煙による離脱症状に苦しむ訳ではありません。

禁煙を難しくしている要素の一つとして「肉体的依存性」があり、多くの禁煙を目指すスモーカーが離脱症状に苦しんでいます。多くのヘビースモーカーにとって朝起きがけの一服は格別なものですが、それは睡眠中にニコチンの血中濃度がゼロに近くなり、ニコチンへの「渇望」を味わうからです。ところが朝は殆んどタバコを吸わず、日中や夕方、夜になってようやくタバコを吸う人も少なくありません。これはタバコへの依存性をもたらしているものが、ニコチンの血中濃度の低下のみではないという証拠です。

禁煙に立ちはだかる3番目の、恐らく最大の要素は「精神的依存性」です。タバコのような苦くて不味いものを、なぜスモーカーは吸い続けるのでしょうか。それは一つには、タバコを吸うことで「タバコが楽しみや幸せをもたらしてくれるに違いない、支えとなってくれるに違いない」という期待感や憧れの感情を、スモーカーに抱かせるためと考えられます。今はストレスや悩みに苛まれているが、タバコが何とかそのようなストレスや悩みを解消し、ハッピーにしてくれるのではないか、と期待してしまうのです。

ところがやがて、そのような期待は「幻想」に過ぎないことが明らかとなります。喫煙は逆に新たなストレスや悩みの源泉となるからです。タバコにまつわるイメージは多くがタバコ業界によって、映画スターなどを活用し巧妙に仕立て上げられた「虚構」です。スモーカーはタバコでも悩みが少しも緩和されないことに幻滅しつつも、とりあえず目の前のタバコを吸い続けるしかないと諦めてしまっています。そのような精神的依存性を保持したまま、いくら禁煙パッチなどを用いても禁煙し切れる訳はないのです・・(続く)

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投稿者 蒲田よしのクリニック 院長

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