聞き上手院長のたまには言わせてブログ

2013年6月21日 金曜日

菌の「共食い」でアレルギー退治!?腸管免疫を活性化する乳酸菌製剤

(続き)・・今週になり、東京などは梅雨らしい天候となっています。一日を通して殆んど日が差さず、シトシトと雨が降ったり止んだりしています。湿度がたいへん高く、ジメジメして辛いですね。今まさに東京都議会選挙の真っ最中ですが、宣伝カーから鳴り響く大音声が、いつもにも増して大きく聞こえるのは気のせいでしょうか。

2年前から産業医契約をしている都内の通販会社を先日、3か月ぶりに訪問しました。通常は休診日である水曜日の午後に月1回の頻度で訪問していましたが、ここ2か月ほどは時間が取れず、訪問をお休みしていました。
業務の一つに定例の「安全衛生委員会」への出席があります。社員の健康面や安全衛生に関する課題について議論する会議ですが、その季節ごとのテーマについて毎回話し合います。例えば暮れの11月頃には、冬季に流行がみられるインフルエンザに対する対策がテーマに上ります。
今回の議題の一つは「熱中症・夏バテ対策」でした。今年も昨年も、社内では特に熱中症やひどい夏バテにかかった社員はいないということですが、これらが複数発生すると職場のパフォーマンスが低下するのはもちろん、社内的にはモチベーションの低下、社外的には企業イメージの低下につながりかねないので、対策を疎かにはできません。

熱中症や夏バテは通常、暑い盛りの7月や8月に多発しますが、最近の傾向としては6月や9月など真夏とはいえない月にも発生するようになってきました。熱中症などで救急搬送される件数も増加傾向で、今年も既に5月末から目立つようになりました。
5月末~6月初頭の1週間に全国で230人もの熱中症による救急搬送があったということで、これは記録的な数字です。地球的な温暖化やヒートアイランド現象による夏場の気温上昇とともに、現代人が暑さに弱くなってしまったことが関係していると考えられます。

熱中症や夏バテの対策として、日中は涼しい日陰で過ごすこと、水分を充分に摂ること、睡眠不足や栄養の偏りを避けること、などが推奨されています。暑い盛りには確かにその通りなのですが、まださほど暑くない今のような時期には、もう一つ取り組んでおきたいことがあります。
それは「暑さに体を慣らす」ことです。今のうちに暑さに体を慣らし、本格的な暑さについて行けるように体を強化しておくのです。具体的には運動やお風呂、食事の工夫などで「汗」をスムーズにかけるようにすることが大切です。


さて前回のコラムで、遅発型フードアレルギーやその原因となるリーキーガット症候群(LGS)の予防のためには「発酵食品」が有効で、日本食にはその伝統があるものの、現代の食卓ではいささか蔑ろにされている、とお話しました。日本の誇る発酵食品である味噌や納豆、漬物などを、我々はもっと見直す必要がありそうです。
しかしながら現実には、発酵食品そのものにも問題が潜んでいます。例えば味噌や納豆などの原料である大豆そのものに対するアレルギーがある場合、我々はどうすれば良いのでしょうか。さらに発酵食品の一つであるヨーグルトの場合には、原料である牛乳に対して日本人は高率にアレルギーを抱えています。

すなわちアレルギーを予防する目的で摂取した発酵食品が、むしろアレルギーを助長してしまう可能性もあるのです。それでは発酵食品のメリットを享受しつつ、デメリットを回避する方法はないものでしょうか。
一つの方法は、発酵食品の原料となる食材に対して、アレルギーがないかどうか確認しておくことが挙げられます。これは血液検査で約2週間後に結果が判明しますが、3万円前後の費用がかかります。

もう一つの方法は、発酵食品のもう一方の主役である「細菌」のみを摂取することです。具体的には乳酸菌など発酵の原動力となる善玉菌を、純度を高めて摂取するのです。実際に多くのメーカーから「乳酸菌製剤」などの形で商品化されており、医療現場などで活用されています。
例えばヤクルト出身の研究者を数多く抱える日本のメーカーでは、EF2001という非常に品質の良い乳酸菌製剤を作成し、多くの疾患に臨床応用しています。1回分で約1兆個もの乳酸菌を摂取できるというから驚きです。

実際に韓国の大学病院などでは、乳酸菌製剤の投与によってガンやリウマチ、膠原病などの難病が改善したというデータが多数出されているほか、各種アレルギー疾患が軽快したという臨床治験も少なからず報告されています。
製剤の中の乳酸菌は、実は「死に菌」です。生きている乳酸菌でないと効果がないという意見もありますが、必ずしもそうではありません。乳酸菌の数さえ十二分にあれば、その「菌体」が自前の腸内細菌のエサとなり、腸管免疫が活性化し、様々な病気の改善に寄与しているのです。

以上を総合すると、食材に対するアレルギーに注意しながら発酵食品を日常的に摂取し、それを補う形で良質な乳酸菌製剤をサプリメントの形で取り入れる、という取り組みが有効と考えられます。

ところでアプローチはガラッと変わりますが、食物アレルギーやLGSにたいへん有効な方法の一つに「ラドン浴」があります・・(続く)

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投稿者 蒲田よしのクリニック 院長

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